新規小胞輸送蛋白質複合体Hrs・STAMsによるがん抑制機構
Project/Area Number |
16021202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 伸幸 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60280872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅村 和夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20117360)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | VHS / 小胞 / 発がん / エンドソーム / コロニー形成 |
Research Abstract |
新規クラスE Vps蛋白質(Hrs, STAM1,STAM2)は複合体を形成し、小胞輸送とシグナル伝達に関与する。本複合体はがん抑制遺伝子とされるTsg101と結合することから、本研究ではSTAM, Hrsと細胞がん化の関連につき基礎的検討を行った。その結果、Hrsノックアウトマウス(胎生致死)、STAM1/STAM2ダブルノックアウトマウス(胎生致死)より不死化細胞株を樹立することに成功した。これら遺伝子欠損株を用いてEGF受容体を始めとする膜蛋白質のダウンレギュレーションと細胞内コンパートメント動態を検討した。その結果いずれの細胞株においても受容体のダウンレギュレーションが有意に遅延しシグナル伝達の継続時間の延長が認められた。共焦点顕微鏡を用いた観察によりいずれのノックアウト細胞においても巨大エンドソームの形成が認められた。したがってHrsおよびSTAM1/STAM2は受容体のダウンレギュレーションとその細胞内輸送および正常のエンドソーム形態維持に重要であることが判明した。さらに、Hrsは膜タンパクをはじめとする細胞内ユビキチン化タンパクの運命決定に密接に関与していることが明らかとなった。膜タンパクにはEGF受容体等の発がん関連分子も多数が包含されることからがん形質との関連を明らかにする目的で、軟寒天を用いたin vitroコロニー形成実験を行ったところ、コロニー形成およびコロニーの形態に有意な差異が観察された。以上の結果から本複合体機能はがん細胞悪性化形質との密接な連関が強く示唆された。今後分子生物学的見地およびin vivo腫瘍形成の観点からさらに検討を加えていく必要があると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)