発がんにおけるTGF-βの役割に関する遺伝子改変マウスを用いた研究
Project/Area Number |
16021206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加藤 光保 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20194855)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | トランスジェニックマウス / TGF-β / ephrin / 角化細胞 / 重層化 / Jun / ELAC2 / PMEPA1 |
Research Abstract |
消化管上皮と尿路上皮で特異的に導入遺伝子が発現されるFabp4xプロモーターを用いて、優勢抑制型TGF-βII型受容体とephrin-A1のトランスジェニックマウスを、それぞれ2ラインと3ライン樹立した。各臓器でトランスジーンの発現を確認し、消化管上皮特異的にトランスジーンが発現していることを確認した。このトランスジェニックマウスの消化管上皮の組織像等の継時変化を観察するとともに、Minマウスとの交配実験を行っている。 TGF-βシグナルの標的遺伝子のうち、転写活性化能を失わせたJunBΔNまたはc-JunΔNを発現させると、ヒト角化細胞株HaCaTは3次元培養を行っても重層化が誘導されないことを見いだした。これらの変異Junを発現させたHaCaTは、AP-1活性が抑制されていたが増殖能は低下しておらず、AP-1活性の低下が何らかの未知の機能によって重層化を抑制していることが示唆された。また、JNKインヒビターも重層化を抑制することから、表面を空気に暴露する3次元培養法による角化細胞の重層構造の形成には、JNKによるJunの活性化を介して誘導されることが示唆された。 さらに、TGF-βの増殖抑制シグナルに関わる分子として、新たにELAC2を同定した。ELAC2はN末端領域でSmadと結合し、TGF-βシグナルによる標的遺伝子の転写活性化を増強する作用を有していることが判明した。また、PMEPA1がTGF-βシグナルのネガティブフィードバック機構に関与することを発見した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)