Project/Area Number |
16021244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花田 俊勝 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10363350)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | チロシンキナーゼ / STAT / SOCS / 炎症 / サイトカイン / 樹状細胞 / がん免疫 / インターフェロン |
Research Abstract |
免疫系は免疫監視機構によって発癌を抑制するものの、逆に炎症によるDNA損層の結果がん化を促進する両面性をもつ。免疫系と発がんを制御するシグナル伝達はTNF-NF-kB経路が精力的に研究されているがJAK-STAT経路に関する知見は乏しい。我々はSOCS1欠損マウスを用いて樹状細胞による腫瘍免疫の増強と炎症からの発がんについて解析を行った。SOCS1が欠損することでSTAT1,STAT3の活性化がおきるが、樹状細胞ではより成熟を促進し抗腫瘍免疫を増強する方向に働く。SOCS1欠損型樹状細胞と野生型樹状細胞を用いてマウス黒色腫細胞株B16を用いた皮膚癌モデルでその効果を検討した。まずGM-CSFにて培養した骨髄樹状細胞にTRP2ペプチド(マウスメラノーマ抗原ペプチド)をパルスし先にB16を摂取したマウスに免疫した。この治療モデルでは野生型樹状細胞ではがんの退縮も延命効果もほとんどみられなかった。一方SOCS1欠損樹状細胞では強力ながんの縮小と延命効果が見られた。SOCS1欠損樹状細胞は効果的な抗腫腫瘍免疫を誘導できることが明らかとなった。一方でSOCS1欠損マウスでは炎症の拡大により大腸がんが自然発生する。その際にはSTAT1で誘導されるiNOSとCOX2が重要な役割を果たすことを見いだした。SOCS1がJAK/STAT経路を介していかに発がんを正と負に制御しているかその一端が明らかにされた。
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