ナチュラルキラー細胞活性化制御に基づいた腫瘍抵抗性の増強
Project/Area Number |
16021250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
後飯塚 僚 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (50301552)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | 医療・福祉 / 癌 / シグナル伝達 / 動物 / 免疫学 |
Research Abstract |
SLP-76ファミリーに属するシグナル分子であるMISTおよびSLP-76分子を単独あるいは二重に欠損したNK細胞を用いて、NK細胞の細胞障害活性ならびにIFN-γ産生について解析を行い、これら2つのSLP-76ファミリー分子はNK細胞受容体シグナル伝達にそれぞれ個別ならびに相互依存的な役割をもつことを明らかにした。第一に、MISTはSrcファミリーキナーゼであるFgrと結合することにより、IFN-γ産生に必要なNK細胞受容体シグナルを抑制することを明らかにした。Fgrを発現していないNKT細胞にFgrを異所的に発現させたところ、MISTを発現するNKT細胞ではNK細胞受容体を介したIFN-γ産生が低下しが、MIST欠損NKT細胞ではそのようなIFN-γ産生の低下が認められなかった。またFgr欠損NK細胞においても、MIST欠損NK細胞と同様、NK細胞受容体刺激によるIFN-γ産生の亢進が認められ、Fgf欠損NK細胞に野生型Fgrを導入すると、そのIFN-γ産生の亢進は野生型レベルまで低下したが、MISTと結合できないSH3ドメイン変異型ではそのような抑制が認められないことから、MISTとFgrが協調して機能することが、NK細胞受容体シグナルの抑制に必須であることが判明した。第二に、SLP-76/MIST二重欠損細胞を用いた解析から、NK細胞の細胞傷害活性の発現にはSLP-76とMISTを介したシグナルが必須であるが、IFN-γの産生には必須でないことが判明し、NK細胞受容体を介したNK細胞の細胞障害活性とIFN-γ産生はMISTとSLP-76によって異なる制御を受けていることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)