Project/Area Number |
16022201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 宏 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00146672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 真志 北海道大学, 病院・講師 (60222551)
芝木 晃彦 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40291231)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 細胞・組織 / マイクロアレイ / 臨床 |
Research Abstract |
本研究では,若年期から転移、浸潤能の高い皮膚癌を発症しやすい表皮水疱症(EB)患者から得られたヒトの組織、細胞を用いることで、表皮皮膚接着分子の変異、欠損がヒト癌細胞の浸潤、転移においてどのように働いているかを直接的に検証した。 方法と結果: 1.EB患者由来表皮角化細胞培養シート移植時のin vivoにおける浸潤性、走化性の解析 SV40にてトランスフォームしたEB患者由来角化細胞から培養表皮シートを作成、ヌードラットに移植し、局所浸潤、転移の動態について検討した。その結果患者由来の皮膚シートでは,表皮細胞の配列に乱れがみられたが、真皮内への明らかな浸潤を示す像は認められなかった。 2.リコンビナントヒトVII型コラーゲンによる基底膜再構成 SV40にてトランスフォームしたEB患者由来角化細胞から培養表皮シートを作成、ヌードラットに移植した後に、同部にリコンビナントヒトVII型コラーゲンタンパクを皮下注射し、ヒトVII型コラーゲンの動態について免疫組織学的に検討した。結果、ヒトVII型コラーゲンタンパクは皮下注射ご表皮、真皮の接合部、基底膜部に局在していることが確認された。 考案: VII型コラーゲンタンパクを遺伝的に欠損するEB患者由来の変異ケラチノサイトを用いて浸潤、転移能について検討したが、VII型コラーゲンタンパクの欠損と変異ケラチノサイトの浸潤、転移能の間に有意な相関は認められなかった。今後は、TPAを用いた化学発ガンモデルにて、癌化を誘発した際の浸潤、転移の動態について検討する。また、免疫不全ラットに合成VII型コラーゲンタンパクを皮下注射することによって、VII型コラーゲンタンパクが機能的なタンパクとして働くことが示唆された。この結果に基づき、リコンビナントタンパク皮下注射によるVII型コラーゲン導入を行った場合との差異について検討を行う予定である。
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