Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Research Abstract |
1.LLC/lL-1β腫瘍血管新生における骨髄由来細胞の関与の解析 GFPマウスの骨髄細胞(1x10^6/マウス)を移植したキメラマウスに、IL-1遺伝子導入ルイス肺がん細胞(LLC/IL-1)を皮下移植し、10日後に腫瘍を取り出した。組織切片を、CD45と血管内皮細胞のマーカーであるCD31抗体で反応させた後PEでラベルし、Double positive細胞(GFPおよびCD45、CD31陽性)細胞数を評価し、骨髄細胞の血管内皮細胞への分化促進について比較した結果、LLC/IL-1β腫瘍においてGFP陽性細胞の著明な浸潤が確認された。次にCD45およびCD31で染色し、GFPとマージし、GFP陽性の細胞を同定した結果、GFP陽性細胞の多くはCD45陽性で血球系細胞であることが判明した。またCD31陽性細胞も、コントロールに比べて約2倍に増えていた。この結果より、LLC/IL-1β腫瘍の血管新生は以前報告したように、浸潤細胞による血管新生因子の過剰分泌だけでなく、骨髄由来細胞の血管内皮細胞への分化促進も関与していることが確認された。 2.ヒト胆管癌細胞高播種株UICCT-1/MのcDNAマイクロアレイ解析 UICCT-1の高腹腔内播種株(UICCT-1/M)とUICCT-1細胞についてcDNAマイクロアレイの解析を行った。発現増強遺伝子および減弱遺伝子を同定し、浸潤や転移にかかわる遺伝子群を同定した。その結果、UICCT/Mで発現が10倍以上増強している遺伝子として、MMP-1,cAMP dependent protein kinase alpha, MMP-3,IL-1b, Serine proteinase inhibitor member 2,A kinase anchor protein 12,S100 calcium-binding protein A4,inhibin beta A, grazyme K, pentaxin-related gene, IL-8,colony stimulating factor 2,leupaxin, dual specificity phisphatase 2が確認された。またIL-1βの発現は約20倍増強しており増強の程度は3番目に高かった。 3.ヒト胆管癌細胞株UICCT-1への遺伝子導入とその効果 IL-1β遺伝子を導入したUICCT-1/IL-1βをヌードマウスの腹腔内に転移数の増加の有無および転移巣の大きさについて組織学的に検討した。親株は7匹中1匹にのみ転移を認めたが、UICCT/IL-1β細胞では7匹全部に転移を認め、その個数も増加していた。更に、UICCT/IL-1b細胞においてはMMP-1やIL-8の発現増強が確認された。
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