アティピカルな新規低分子量G蛋白質GieとDi-Rasの介在する情報伝達系の解明
Project/Area Number |
16022211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (40219168)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 生体分子 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 蛋白質 / G蛋白質 / ゲノムプロジェクト / 染色体分離 |
Research Abstract |
低分子量G蛋白質はRas, Rab, Rho/Rac, Arf, Ranといったサブファミリーに分類され、それらは細胞の分化や増殖に加えて、小胞輸送、接着・形態形成・核内輸送などの多彩な細胞機能を制御する。しかしながら、既存のサブファミリーには属さない機能未知の低分子量G蛋白質も数多く残されている。ゲノムプロジェクトの成果を活用してユニークな新規G蛋白質を単離・同定し、その機能を解析することは、新しいシグナル伝達系の解明、さらには低分子量G蛋白質の普遍性と多様性の理解に貢献すると考えられる。本研究では申請者が独自に同定した二つのアティピカルな新規低分子量G蛋白質GieとDi-Rasが介在するシグナル伝達系の解明を目的とした。 Gie (novel GTPase indispensable for equal segregation)は、一次構造上既知のG蛋白質とは異なるサブファミリーを形成する点でアティピカルである。不活性型を模倣する変異体を動物細胞に強制発現した結果、多数の微小核をもつ異常な分裂細胞像が観察され、さらにショウジョウバエ由来細胞でのRNAiによる発現抑制によって、染色体分離異常に典型的な表現型を認めた。一方のDi-Ras (Distinct subgroup of Ras-family GTPase)はRasと一次構造上の相同性を有するものの、細胞内で主にGTP型(活性化型)で存在して発現組織が神経・心臓に特異的な点でアティピカルであることを明らかにした(J Cell Sci.117:4705-4715,2004)。これら研究成果は、アティピカル低分子量G蛋白質が関与する新しいシグナル伝達の解明に多大な貢献をすると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)