Project/Area Number |
16022213
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 充治 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40332621)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
|
Keywords | Rex-1遺伝子 / Nanog遺伝子 / Rox-1 / ES細胞 / 転写調節 / 未分化状態 / Creタンパク / ETn |
Research Abstract |
マウス胚性幹細胞の持つ多分化能、自己増殖能がいかなる細胞内機構によって維持されているのかを解明するため、我々は未分化細胞特異的に発現する遺伝子Rex-1の制御因子、Rox-1を同定して解析を行った。ジーンターゲティング法を用いた解析により、Rox-1欠損マウスは着床前後の時期に胎性致死となることを明らかにした。また、Creタンパク質を発現させることでRox-1遺伝子を破壊できるES細胞株を用いた実験からは、ES細胞の増殖維持にとってRox-1が必須の遺伝子であることを示唆する結果を得た。また、この細胞においては内在性のRox-1の発現が役1/2に低下しており、このことを利用して、外来性のRox-1を発現させることを試みたところ、内在性のRox-1よりも数倍多い発現量が確保できることがわかった。 Rox-1は、ピリミジンに富むDNA配列に結合することを明らかにした。また、未分化特異的遺伝子であるRex-1、Nanog両遺伝子の転写調節領域中にはピリミジンに富む配列が見られ、この領域がそれぞれの遺伝子のプロモーターの活性化に重要であることを示した。核抽出液中に含まれるRox-1のDNA結合活性は、ES細胞の分化に伴って減少するが、これはRox-1タンパクの量的変化によってもたらされるものではなく、Rox-1の何らかの質的変化によってもたらされることを明らかにした。 ディファレンシャルハイブリダイゼーションにより得られた遺伝子のひとつ、ETnのプロモーター解析を行い、未分化細胞特異的に機能するエンハンサー領域の絞込みに成功した。また、ゲルシフトアッセイにより、この領域に特異的に見られる結合活性の同定も行い、結合因子同定のためのタンパク精製条件の設定を進めた。
|