がんの免疫遺伝子治療への応用をめざしたEBウイルスベクターの開発
Project/Area Number |
16023204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神田 輝 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (50333472)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | EBウイルス / ベクター / がん / 遺伝子治療 / 大腸菌人工染色体 / Bリンパ球 / Muc 1 / 細胞傷害性T細胞 |
Research Abstract |
研究代表者らが開発したAK-BACシステムは、約170キロベースのサイズを有するEBウイルスゲノムを大腸菌内の相同組換え法により改変し、組換えウイルス産生を行なう新しい方法である。このシステムを応用して、任意の腫瘍特異抗原を組み込んだEBウイルスベクターを産生可能である。そこで広範ながん細胞に高発現が認められる腫瘍特異抗原Muc 1ムチンを標的とする免疫療法の開発を念頭におき、Muc 1の遺伝子を組み込んだ組換えEBウイルスベクターを産生した。これを用いて健常人ドナーの末梢血Bリンパ球を試験管内でトランスフォームして、Muc 1発現リンパ芽球様細胞株(lymphoblastoid cell line、LCL)を樹立した。こうして樹立したMuc 1発現LCLを抗原提示細胞として用いることで、Muc 1特異的な自己由来の細胞傷害性T細胞(CTL)を誘導できるか検討した。すなわち放射線照射不活化したMuc 1発現LCLを同一人由来の末梢血単核球と8日間共培養し、得られたエフェクター細胞の細胞傷害活性をMuc 1発現LCLおよび非発現LCLをターゲット細胞として調べた。その結果、エフェクター細胞中にMuc 1発現細胞に対して特異的なCTL活性を認めた。以上より、EBウイルスベクターを用いて樹立した腫瘍特異抗原発現LCLが抗原提示細胞として機能すること、およびこれを用いて腫瘍特異抗原に特異的なCTLを誘導可能であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)