Project/Area Number |
16023212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山國 徹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30333793)
齊藤 真也 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
李 玉山 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (50344685)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 抗がん剤 / アポトーシス / 薬用植物成分 / 放線菌由来化合物 / 真菌由来化合物 / Akt / 血管新生阻害 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
本研究では、抗がん剤のリード化合物の発見およびその血管新生阻害機構やアポトーシスの誘導機構解明を目的として、血管新生阻害物質や天然由来のアポトーシス誘導物質の探索およびその作用機序の解明を行なった。今回、抗腫瘍活性を持つアカネ科植物由来のRA-VIIについてウシ大動脈内皮細胞を用いて、血管新生に対する作用を検討した。その結果、RA-VIIは3nMで細胞数が減少しBrdUによるDNA合成の検討から3nMでDNA合成抑制されていることが判った。また、この濃度で細胞毒性を示し、DAPI染色ではRA-VIIがアポトーシスを誘導することが判明した。さらに、RA-VIIによってwound migration assayによる細胞遊走能は1nMから抑制され、type I collagen gelを用いた管腔形成は30nMで有意に阻害された。また、アクチンストレスファイバーの観察から薬物処置によりストレスファイバーの形成が減少することが明らかとなった。本天然物がウシ大動脈内皮細胞の増殖、遊走、管腔形成を3nMの極めて低濃度で抑制し、血管新生抑制作用を示すことを発見した。また、ラット褐色細胞腫由来細胞PC12Dにおいて、アンキリンリピート蛋白質V-1がF-アクチンからのアクチン分子の脱重合を促進するCapZと結合し、その活性を阻害することを見い出した。一方、真菌由来化合物のIC101のアポトーシス誘導作用についてさらに詳細に検討した結果、IC101はHSP90のATP作用部位への作用により、HSP90のリン酸化作用が阻害され、このHSP90の機能抑制に起因するAktの脱リン酸化がアポトーシスを誘導することが判明した。したがって、これらの天然薬物は新たな分子標的治療薬の有望なリード化合物およびアポトーシスや細胞増殖抑制の分子機構解明ための有用な薬理学的ツールとなることが期待される。
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