Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Research Abstract |
本研究では,当研究室で独自に構築した天然医薬資源ライブラリーを素材として,分子標的型抗癌薬のリード分子候補となる新規生物活性低分子の探索を行い,以下の諸結果を得た. 1.抗癌薬候補分子探索のために,多くの未利用天然薬用資源の調査・採取を行い,独自の天然物ライブラリーの構築を前年度から継続して行った.主に細胞増殖抑制活性試験,細胞周期停止作用に関する試験,細胞外基質分解酵素阻害活性試験等に関する生物活性スクリーニングを行った.また,大腸癌治療をめざしたAPC-βカテニンに関わるシグナル伝達経路等を標的としたスクリーニング系の構築に関する基礎的研究を行った. 2.タイ産熱帯植物からスクリーニングにより選抜したショウガ科,リュウゼツラン科,ならびにキク科植物の成分研究を行った.細胞毒性ならびに細胞周期阻害成分としてキク科Blumea glomerataよりジテルペンを単離し構造訂正を行った.またリュウゼツラン科Agave fourcroydesからも細胞毒性ならびに細胞周期阻害作用をもつ新規ステロイドサポニンを単離した.また,ショウガ科Curcuma parvifloraより細胞毒性をもつ数種の新規セスキテルペン二量体成分を単離した. 3.野外採取変形菌の成分研究を行い,Fuligo candidaより数種の新規シクロアントラニルプロロリン誘導体を,また,Tubifera dimorphothecaより新規トリテルペンアルデヒドラクトンtubiferal Aを単離した.これらの中には,TRAIL増強作用,細胞周期阻害作用を示すものが存在した. 4.エピジェナティックな遺伝子発現制御に関わる標的として,ヒストンデアセチラーゼ阻害作用に関するスクリーニングを行い,有効な活性を示す植物種を選別し,活性成分を単離した.
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