低酸素誘導性転写因子群を標的とする新規抗血管新生療法開発に関する研究
Project/Area Number |
16023221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牧野 雄一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90345033)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | 低酸素 / 転写因子 / 血管新生 / IPAS / 選択的スプライシング / VEGF / HIF-1α |
Research Abstract |
血管新生は、固形腫瘍の増殖、進展、転移の成立に密接に関わっており、その制御法の開発はがん治療研究の重要な柱のひとつである。低酸素で活性化される転写因子HIF-1は、bHLH/PAS型蛋白HIF-1αおよびHIF-1βからなる2量体であり、血管内皮増殖因子(VEGF)遺伝子の発現の誘導などを介して血管新生の制御に関与することが知られている。最近、HIF-1が腫瘍の血管新生、増殖・進展などにも密接に関わることが示され、がん治療における新たな分子標的として注目されつつある。研究代表者らが発見したbHLH/PAS型タンパクIPAS(inhibitory PAS domain protein)は、HIF-1機能を抑制分子であり、角膜などにおいてVEGF発現ならびに血管新生を恒常的に抑制している。IPASの発現が、低酸素によってRNAスプライシングのレベルで誘導されることから血管新生制御におけるHIF-1-IPASフィードバックメカニズムの重要性が示されている。本研究は、HIF-IPASを中心にした低酸素誘導性転写因子ネットワークの分子生物学的解析によって、血管新生の分子病態を明らかにするとともに、新規抗血管新生療法開発の基盤を確立することを目的として開始された。本年度は、特にIPASの発現制御機構に関し、i)低酸素/HIF-1依存性IPAS遺伝子転写制御機構の解明、ii)低酸素依存性IPAS mRNAスプライシング制御蛋白の同定などの成果を得、HIF-1-IPASフィードバック系を介した血管新生制御法の開発に向けてさらに研究を展開している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)