Cdk9-サイクリンT複合体による発生・分化制御機構の解析
Project/Area Number |
16026213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 忠士 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 講師 (60262309)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 発生・分化 / バイオテクノロジー / 遺伝子 / 細胞・組織 / 蛋白質 / Cdk9 / サイクリンT / ゼブラフィッシュ / PC-12 / NGF / モルフォリノオリゴ / フラボピリドール / ドームステージ |
Research Abstract |
本研究は、ゼブラフィッシュを用いて発生・分化の制御メカニズムをRNAポリメラーゼIIによる転写反応と関連させて分子レベルで解明することを目的としている。これまでに、転写反応を伸長段階で促進する活性で同定されたCdk9-サイクリンT複合体を標的として研究を進め、ゼブラフィッシュCdk9(zCdk9)の機能抑制実験をモルフォリノオリゴヌクレオチド(MO)の微小注入によるアンチセンス法およびCdk9の有するキナーゼ活性を特異的に阻害するフラボピリドールを用いて行った。その結果、いずれの場合もゼブラフィッシュの初期卵割が、受精後3.8時間のドームステージで停止することを見出した。RNAポリメラーゼIIの特異的阻害剤α-アマニチンを受精直後の卵に微小注入した場合、これまでの報告にあるようにドームステージで卵割が停止することを確認した。また、パルスラベル法により受精直後から6時間頃にかけて合成されるRNAを放射性標識し検出した。その結果、ゼブラフィッシュにおいては、受精後2時間から4時間の間に活発にRNA合成が始まることがわかった。さらに、zCdk9に対するMOの注入では、対象と比較してmRNA合成が特異的に阻害されることもわかった。これまでの報告によると、ゼブラフィッシュの中期胞胚遷移(MBT)は、受精後約3時間(10回目の細胞分裂時)に生じる。よって、Cdk9の機能阻害実験で観察される卵割の停止は、MBTで開始されるmRNA合成の阻害と密接に関連することが示唆された。一方、受精直後からMBTにかけてzCdk9のmRNAやタンパク質量を観察したが、それらの劇的な変動は今のところ観察されていない。今後は、MBT前後でのCdk9活性制御メカニズムの検討が必要であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)