蛋白質リン酸化酵素PKB/AktおよびPKCを介する細胞死と細胞周期の制御機構
Project/Area Number |
16026223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉川 潮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (40150354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 利義 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (00324939)
松崎 秀紀 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (80335463)
鎌田 真司 神戸大学, バイオシグナル研究センター, COE上級研究員 (20243214)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 蛋白質リン酸化酵素 / PKB / Akt / ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ / フォークヘッド転写因子 / PKC / ストレス / 細胞死 / カスパーゼ / 肝細胞増殖因子 |
Research Abstract |
PKB/AktおよびPKCは受容体刺激によりそれぞれホスファチジルイノシトール(PI)3-キナーゼおよびホスホリパーゼCを介して産生されるリピッドメッセンジャーにより活性化を受けることが知られており、また私どもはこれらの蛋白質リン酸化酵素が各種ストレス刺激によっても活性型に変換され細胞の死および増殖の制御に関与することを明らかにしている。本研究においてPKB/Aktの標的蛋白質として知られるフォークヘッド転写因子FOXO4(別名AFX)の制御について解析した結果、FOXO4はその分子内に存在する3カ所のPKB/Aktコンセンサス部位が細胞内で全てリン酸化を受け、そのうち2カ所のリン酸化反応が細胞増殖に必要であることが示された。また、PKCファミリーのうちPKCδの過剰発現は細胞周期をG2/M期で停止させ、酸化ストレス下におけるアポトーシスを促進することが知られている。そこでその活性化機構を検討したところ、過酸化水素処理細胞内においてPKCδは従来から知られているチロシンリン酸化反応を受けることに加えて複合体を形成し、この多量体化がその活性上昇に貢献していることが明らかとなった。一方、これまでに細胞死の実行因子として確立されているカスパーゼ3はPKCδを基質とするが、その核移行を検討する過程でカスパーゼ3が細胞分裂期特異的に活性化を受け、PKCδをはじめとする基質蛋白質を切断することが見いだされた。また実際にカスパーゼの活性を阻害することにより細胞周期の進行が遅延され、また培養細胞の増殖が抑制されることが明らかとなった。従って、カスパーゼ3が細胞周期進行に重要な役割を果たしているという、細胞分裂制御に関するこれまでに知られていなかった可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)