ユビキチンによる遺伝的組換えおよびDNA損傷修復の抑制機構とチェックポイント
Project/Area Number |
16026247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (10158074)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 遺伝的組換え / ユビキチン / DNA損傷修復 / チェックポイント |
Research Abstract |
複製した姉妹染色分体はコヘーシンを介した染色体接着(コヒージョン)機構で、分裂期中期から後期への進行に伴う染色体分配の時期まで接着保持される.コヒージョンはDNAの複製とカップルした機構で形成され、その解除はスピンドル形成チェックポイントで監視されることとなる.これらの破綻は染色体の不安定化の要因となり、遺伝情報システムの異常を誘起する.分裂酵母slr3変異株は、細胞増殖が高温下で抑制され、MMS、UVやガンマ線に感受性を示しDNA二重鎖切断を蓄積することからDNA損傷の修復に関わっていることが示唆された.同時に、DNAポリメラーゼαとの強い物理的相互作用を示すことから、DNA複製時のラギング鎖合成の過程で重要な役割を担っていると思われた.slr3は、ミニ染色体の不安定性から同定されたmcl1遺伝子の対立遺伝子であることが明らかとなり、その原因がセントロメア領域における接着不全であることがわかった. 最近になって、Slr3/Mcl1が欠損するとセントロメアおよびMat領域でのヘテロクロマティン構造に依存した遺伝子サイレンシングが解除されることを見いだした.すなわち、DNA複製、姉妹染色体コヒージョンに加えて、Slr3/Mcl1がヘテロクロマティン構造の形成ないし維持にも必須であることを意味している.ところが、この領域でのヘテロクロマチンタンパク質であるSwi6の局在には全く影響は認められなかった.さらに、セントロメアのコア領域に置ける高次構造にも影響があることが判明した.これらのことは、複製にカップルした、しかしSwi6には依存しないセントロメア構造の維持機構があることを意味している.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)