Project/Area Number |
16029204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
武者 満 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助手 (40303028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 憲一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (10103938)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 重力波 / ファイバ増幅器 / 周波数安定化 / モード抑圧 |
Research Abstract |
将来の高感度重力波検出用光干渉計用の光源を開発してきた。従来の半導体レーザー励起注入同期方式では高出力化すると熱の影響によるビーム品質・安定度が劣化するので、より出力拡大に有望なファイバMOPAの研究を進めている。本年度はまず出力500mWの主レーザーを20W出力LDで端面励起されたYb添加ファイバ増幅器で増幅し、最大出力12Wで量子限界に近い光-光変換効率80.7%が得られた。またマルチモードファイバを使っているため出力ビームもマルチ横モードになっているが、ハート型にファイバを曲げることにより出力減少なしに横モードの単一化に成功した。高フィネスファブリーペロ光共振器を周波数基準として増幅出力の周波数雑音を計測したところ主レーザーと同等の周波数雑音であることが確認され、周波数雑音信号を主レーザーに負帰還制御することにより周波数安定化に成功した。この際の光共振器への結合効率から増幅出力は主レーザーと同等のビーム品質を持っている事も確認された。次に増幅器出力の相対強度雑音を測定したところ100kHz以上では主レーザと一致するが100kHz以下では20dB程度の悪化が観測された。これは現在稼動中の重力波アンテナTAMA300で使われている10W注入同期レーザーとほぼ同じ雑音レベルであるが、主にファイバの機械的雑音や増幅器の励起光源の強度雑音が原因と考えられる。そこで強度雑音を励起用半導体レーザーの駆動電流に負帰還制御することにより強度雑音抑制を試みたところ10^<-7>/√<Hz>までの強度雑音が低減された。制御帯域をより広げれば強度雑音はより低減でき要求値を満たす事ができる。以上の結果により、ファイバ増幅器を高強度安定化光源として用いる研究を初めて行い、周波数雑音と強度雑音が十分制御されることが示された。今後は励起強度を強くする事や注入同期レーザーで実施されたコヒレント加算を適用することにより、重力波検出器用光源としての性能を満たす安定化100Wレーザーが実現されるであろう。
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