Project/Area Number |
16030209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
奥田 知明 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30348809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 茂 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10137987)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 環境質定量化・予測 / 環境分析 / 大気汚染防止・浄化 / 地球化学 / 有害化学物質 / エアロゾル / 多環芳香族炭化水素類 / 微量金属 |
Research Abstract |
中国北京市において、2004年一年間の地上観測とLidar観測の比較研究を行った。ここではAlを土壌粒子の、また硫酸塩エアロゾルを人為起源二次粒子の指標とし、それぞれLidarのdustおよび球形の消散係数と比較した。その結果、Lidar(dust)とAl、またLidar(球形)とSO_4^<2->、の組み合わせにおいて、それぞれの間に有意な相関が見られた。またTi,V,Feなどの金属はAlと同様の挙動を示し、Zn,As,Cd,Pbなどの金属はSO_4^<2->と同様の挙動を示した。さらにNO_3^-もdustよりも球形粒子との相関が高かったことから、北京市のような人為起源二次粒子の発生源近傍ではSO_4^<2->とNO_3^-は同様の挙動を示すことが確認された。 さらに2004年1月31日-3月31日の北京市における地上観測およびライダー観測結果の比較を行った。ここでもLidar(dust)とAl、またLidar(球形)とSO42-の組み合わせにおいて、両者の挙動は良く一致していた。ここで86-90日(3/26-30)にかけては、まず前半にLidar(球形)とSO_4^<2->のピークが見られた後、2日ほど遅れてLidar(dust)とAlのピークが観測された。また67-71日(3/7-11)にも、同様の現象が見られた。これは北京上空に人為起源の汚染物質を含む気塊が滞留もしくは輸送された後に西方より黄砂粒子が流入してきたことを示している。このように黄砂現象の直前に硫酸塩エアロゾル等の人為汚染に由来するピークが現れる例が、北京や日本近海などで観測されている。今回のケースでは、この典型的な輸送パターンにおけるエアロゾル中の各種化学成分の挙動を観測することができた。
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