Project/Area Number |
16032201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 章順 神戸大学, 工学部, 助教授 (40250667)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
|
Keywords | 有機分子表面修飾金属ナノ粒子 / 時間分解2光子光電子分光 / 光励起ダイナミクス / 有機分子表面修飾金属ナノ分子 / 時間分解2光子電子分光 / 超高速電子ダイナミクス |
Research Abstract |
本研究では、有機化学的手法により系統的に合成したアルカンチオール分子により表面修飾された金属ナノ粒子について、フェムト秒超短パルス光の位相制御を行った干渉型時間分解2光子光電子分光測定により、表面修飾金属ナノ粒子系におけるエネルギー緩和(インコヒーレント時応答)及び量子位相緩和(コヒーレント時応答)の直接観測を試み、励起電子系及び表面修飾分子の光励起ダイナミクスの詳細を明らかにすることを目的とした。本年度は当初の計画通り、2相法と言われる有機化学的手法により合成した種々のアルカンチオレートにより表面修飾されたAgナノ粒子について干渉型時間分解2光子光電子分光測定を行った。それらの結果、アルカンチオレート表面修飾Agナノ粒子に特有なMieプラズモンの共鳴励起に起因した局所電場増大により2光子光電子放出強度が増大することを見い出し、アルカンチオレート表面修飾Agナノ粒子において観測した2光子光電子放出強度の干渉型2パルス相関には、2光子光電子放出過程における中間状態(single-particle excitation)およびプラズモン(collective excitation)の緩和の両者が寄与しており、両者の寄与を正確に評価する必要性があることを示唆していることがわかった。本年度は特にMieプラズモンの共鳴励起に起因してナノ粒子内部に誘起される有効局所電場の時間プロファイルを有限差分時間領域(Finite-Difference Time Domain : FDTD)法により理論的に評価し、それらとの比較よりsingle-particle及びcollectiveダイナミクスの寄与を分離して有機分子表面修飾金属ナノ粒子の光子場励起ダイナミクスについて現在総括的に考察を行っている。
|