強光子場中での溶媒和金属クラスターイオンの反応ダイナミックス
Project/Area Number |
16032207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
冨宅 喜代一 神戸大学, 理学部, 教授 (00111766)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 強光子場 / 溶媒和金属イオンクラスター / 多価イオン化 / 溶媒和電子 / クラスター / 溶媒和ダイナミックス / 酸化反応 |
Research Abstract |
1.強光子場中での気相溶媒和金属イオンクラスターの多価イオン化過程と金属イオンの酸化還元反応の機構解明と制御の可能性を検討するため、Mg(H_2O)_nやCa(H_2O)_nについて非経験的理論計算による構造計算とイオン化ポテンシャル(IP)および光解離分光法を用いた電子スペクトルの測定を行った。IPはサイズの増加とともに減少し、n【greater than or equal】9(Mg),n【greater than or equal】8(Ca)で3.18eVと一定の値に収束し、イオン対状態の形成を示唆する結果が得られた。またクラスターの構造とIPの計算を行い、Mg(H_2O)_nではn=6で水素結合ネットワークを有したring構造からMg-O結合が最多となる構造へ構造転移が起こることが予測され、実測のIPの急激な変化と一致することがわかった。さらに水和Mgクラスターの吸収スペクトルの測定を光解離分光法により行った。この結果、金属原子の^1P-^1S遷移は水が付加すると低エネルギー側にシフトし、原子から自発的にイオン化した電子がクラスターの表面で安定化されることを明らかにした。 2.アルカリ金属を含む極性溶媒クラスターが、溶媒和電子の生成と金属の溶解過程の分子レベルでのモデルとして重要である点に注目し、レーザー蒸発法を用いて超音速噴流中に生成したNaクラスターを含む水クラスター負イオンNa_m^-(H_2O)_n(m【less than or equal】3)の光電子分光を行った。また非経験的分子軌道法を用いて、クラスターの構造および光電子スペクトルの理論計算を行い、微視的な溶解過程を研究した。さらにNa_m^-(H_2O)_4の光解離実験を行い、Na_3^-のクラスター内での溶解状態を実験的に検証した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)