Project/Area Number |
16037207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
古賀 幹人 静岡大学, 教育学部, 助教授 (40324321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 正茂 静岡大学, 理学部, 助教授 (20281058)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 物性理論 / 磁性 / 強相関電子系 / 低温物性 / 超伝導材料・素子 |
Research Abstract |
2つの研究目的(I)Prイオンの原子構造に特有な磁性、および(II)立方晶に特有な超伝導状態のうち、後者については、スクッテルダイト系化合物で現在唯一の異方的超伝導物質であるPrOs_4Sb_<12>に焦点をあて、特に以下の新しい知見を得ることができた。 1.磁場誘起秩序相の存在から重要であると考えられるPrイオンの結晶場励起が、実現可能な超伝導状態にどう寄与するか調べた結果、スクッテルダイト系に特有のT_h対称性が有意であることがわかった。 2.これまでの実験で議論されている最も重要な問題は、この超伝導のパリティであるが、スピン三重項超伝導状態が実現するためには、f軌道の自由度がまず重要であり、さらにスピン一重項超伝導状態よりも安定化されるには、T_h対称性が必要であることがわかった。 3.このような結晶場励起を媒介とする超伝導のギャップ関数は、Prイオンの結晶場状態に敏感であり、T_h群のすべての場合について、O_h群からのずれに対するギャップ関数の形状の変化およびナイトシフトの異方性についての詳細を調べた。これらの解析は今後の実験的研究に役立てられると期待する。 以上の結果は、4件の論文として発表した。また、本特定領域研究主催の国際会議での招待講演、および強相関電子系の国際会議において口頭発表した。 研究目的のもう1つの課題である磁性については、当該研究期間中に発表まで至らなかったが、現在進行中であり、近いうちに成果を公表する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)