Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
1.充填率1/4一次元分子性導体の電荷秩序状態におけるナイトシフトと核スピン緩和率ナイトシフトや核スピン緩和率の分裂が電荷秩序状態の実験的証拠と考えられ、またこれらの分裂幅から電荷不均一性が見積もられている。しかし、充填率1/4の場合にはその主張をサポートする理論的研究が行なわれていなかった。本研究では充填率1/4一次元拡張ハバード模型に対して平均場近似からのゆらぎをRPAで取り込んで純粋な電荷秩序状態におけるナイトシフトと核スピン緩和率を計算し、実際上記の主張が正しいことを示した。さらに、核磁気共鳴の実験から見積もられた電荷不均一性は実際の値よりも大きくなるという結果を得た。2.充填率1/4擬一次元分子性導体の電荷秩序形成に対する鎖間平均場からのアプローチこれまでの研究から、擬一次元分子性導体の電荷秩序現象を記述する最も簡単な理論的な模型は格子内斥力Uだけでなく最近接間斥力Vを有する一次元拡張ハバード摸型であることがわかっており、実際基底状態ではUとVが大きい領域で電荷秩序絶縁体状態が現れることが見出されている。しかしながら、厳密な一次元系では強い量子ゆらぎのために、その転移温度は絶対零度である。したがって、実験で観測されている有限温度での相転移を議論するためには、純粋な一次元だけでは不十分であり、鎖間結合による高次元性を考慮しなければいけない。本研究では鎖間結合として異なった鎖間の電子間相互作用を取り入れた。鎖間相互作用を平均場近似で取り扱い、その結果得られた有効一次元模型をボソン化法で取り扱った。その結果、有限温度での電荷秩序の出現の仕方にはU-V平面で三つの定性的に異なった領域に分けられることが見出された。
All 2006 2005 2004 Other
All Journal Article (5 results)
Journal of the Physical Society of Japan 75
Pages: 34703-34703
110004704685
Journal of the Physical Society of Japan 74
Pages: 1922-1925
110001979641
J.Phys.IV France 114
Pages: 159-161
Journal of Low Temperature Physics (印刷中)
Journal of the Physical Society of Japan (印刷中)
110004702299