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力学緩和実験による金属ガラスにおける原子移動のダイナミクスの研究

Research Project

Project/Area Number 16039210
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Science and Engineering
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

沼倉 宏  京都大学, 工学研究科, 助教授 (40189353)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Keywords金属ガラス / アモルファス金属 / 粘弾性 / ガラス転移 / 構造緩和 / 結晶化 / メカニカル・スペクトロスコピー / バルク金属ガラス / 弾性 / 弾性エネルギー損失
Research Abstract

従来のアモルファス金属よりも格段に安定なバルク金属ガラスとよばれる代表的な合金Zr-Al-Ni-CuおよびPd-Ni-Cu-Pについて,微小歪における動的剪断弾性率を測定し,以下の結果を得た.(1)ガラス物質の基礎物性である粘性係数を広い温度範囲・振動数範囲にわたって測定した.得られた動的剪断率の値から計算により求めた粘性係数は,従来の大変形定歪速度試験による値とよく一致し,この方法により粘性係数を簡便かつ正確に求めることができることがわかった.Zr基合金よりもPd基合金のほうが過冷却液体状態における粘性係数の温度変化が急激で,よりフラジャイルであることが確認された.(2)Zr基合金について,熱的ガラス転移温度よりも低い温度で等温保持すると動的剪断弾性率が次第に上昇することを見出した.これは構造緩和によると考えられる.そのカイネティクスは温度を挙げてもあまり速くはならず,活性化エネルギーは0.1eVのオーダーであって,構造緩和の素過程には結晶性固体における拡散ジャンプのような明瞭な原子移動はおこっていないと言える.(3)熱的ガラス転移温度の領域で,一定温度で振動数を走査して動的弾性率を測定し,動的ガラス転移を観測することに成功した.すなわち,複素弾性率の実数成分は低い振動数において著しく低下し,虚数成分は中間の振動数領域でピークを示す.この現象は高分子や無機ガラスでα緩和とよばれている現象と同一である.その緩和時間は単一ではなく幅広く分布しており,平均の緩和時間の温度依存性はアレニウス則に従う.緩和時間およびその熱活性化パラメタの値は,緩和過程が3個程度の原子の集団的な(ただし相関はない)運動によることを示唆している.これは,ガラスの粘性の起源として提案されているflow defectの移動として解釈することができる.

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Glass-liquid transition in a less-stable metallic glass2005

    • Author(s)
      T.Ichitsubo
    • Journal Title

      Physical Review B 72(5)

    • Related Report
      2005 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2018-03-28  

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