Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
Cu基,Ti基,およびNi基バルク金属ガラス(BMG)丸棒を用い,せん断応力下で負荷除荷試験を行い,すでに実施したZr基,Pd基,La基BMGの結果と合わせ擬弾性挙動と横弾性係数(G)およびポアソン比(ν)の関係を検討した.擬弾性は,νが全般に大きなBMGでは,Gが最も小さいLa基(G=12.3GPa)が顕著で,最も大きいCu基(41.3)ではほとんど生じなかった.同時にGおよびνが異なる結晶合金(鋼,純Ti,純Cu,純Al)においても同様な検討を行った.νが大きくGが小さい純Cuと純Alで擬弾性が観察された.コイルスプリングをZr基BMGで作製し,荷重変位関係を調べたが非線形な関係は確認出来なかった.分子動力学法でせん断応力下におけるアモルファスの負荷除荷試験を実施したところ,実験と同様な擬弾性が生じ,その原因は局所的な相変態のためと考えられた(H17年度成果論文1つ目). 応力とすべり変形挙動の関係について,旋削時の切屑におけるすべり変形を観察し,最大せん断応力方向に約0.3μmという極めて短い間隔で平行に連続的にすべっていることを見出した.BMGは最大せん断応力のみに支配されてすべり切るため,理想的な流れ形切屑を生成し,結晶合金では得られない極めて良好な表面あらさが得られた(H17年度成果論文2つ目).また,BMGは平滑材の引張試験では塑性変形をほとんど生ぜずに破断するが,疲労き裂を入れた破壊靱性試験では塑性拘束の強い疲労き裂先端付近で多数の長いせん断帯が生じて塑性鈍化し,50MPa√m程度の大きな破壊靱性値を示した(H17年度成果論文3つ目). BMGに特有な斜め疲労き裂進展の再現を確認した.この原因を検討するため,疲労き裂先端前方の硬度分布を購入した微小表面材料評価システムを用いて測定したが,き裂先端近傍領域(〜数μ)において明確な硬度変化は観察されなかった.
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