Project/Area Number |
16041238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岩本 賢一 大阪府立大学, 理学系研究科, 助手 (00295734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 岐聡 大阪大学, 理学研究科, 助手 (80283828)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥13,100,000 (Direct Cost: ¥13,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | 分析科学 / タンパク質 / 生体分子 / 質量分析 / 光解離反応 / イオン分子反応 / イオントラップ / 結合エネルギー |
Research Abstract |
生体分子中の水分子は構造や機能に大きな役割を果たしている。気相中に水和した生体分子を取り出し、分光学的な研究を行うことで水分子の分子レベルにおける情報を得ることが可能となる。我々は水分子の数を制御した生体分子を作製し、波長選別した光をこの分子に照射し、その解離物から水分子の分光学的な情報を得ることを試みている。これらの研究結果は水分子の結合エネルギーや配位構造を推定するのに役立つと考えている。本年度は装置の更なる性能を向上させ、以下の結果を得た。 1.イオントラップ質量分析計とマルチターン飛行時間型質量分析計を結合することが可能となり、イオントラップ/マルチターン飛行時間型質量分析計の装置が完成した。マルチターン飛行時間型質量分析計はイオンのパケットの大きさが質量分解能に大きく影響することがすでに報告されており、イオントラップとマルチターン飛行時間型質量分析計を結合した場合、イオントラップ中でのイオンの空間的広がりが質量分解能を悪化させるのではないかと懸念された。しかしながら、イオントラップとマルチターン飛行時間型質量分析計を結合した場合でも質量分解能が大きく悪化しないという実験的結果が得られた。これにより、生体高分子などの高質量の分析が可能となる。 2.イオントラップ中での光解離反応を観測した報告例は少ないため、装置の性能の検証をかねて、有機化合物の光解離反応を行った。中性状態で532nmに光吸収を持つローダミン6Gとビフェニレンを試料とした。これらのイオンに532nmのレーザー光を照射した結果、水素脱離などの光解離反応物を観測した。高分解能な質量分析計を用いることで複雑な解離物の質量スペクトルが得られた。
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