アレルギー性炎症監視機構におけるT‐betの役割の解明
Project/Area Number |
16043212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中島 裕史 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (00322024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 逸夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10111436)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | T-bet / 気管支喘息 / アレルギー性炎症 / Th1 / Th2バランス / 樹状細胞 |
Research Abstract |
Th1細胞のマスターレギュレーターであるT-betの欠損マウスでは、ヒト喘息と類似した肺病変が自然発症することが示された。さらに喘息患者の肺浸潤T細胞では、非喘息患者のT細胞よりT-betの発現が低いことも示されている。これらの結果は、喘息の発症にT-betの発現低下が関与していることを示唆する。しかし、T-bet欠損マウスと同様にTh1細胞分化に障害があるStat4欠損マウスでは喘息様病変は、自然発症しない。すなわち、T-bet欠損マウスで認められる喘息様病変の発症はTh1細胞の分化障害のみでは説明されず、その分子機構は依然不明である。そこで本研究では、T-bet欠損マウスにおいて喘息様病変発症に対する免疫監視が破綻する分子機構を解明し、ヒト喘息発症機構の解明、さらにその監視機構を利用した喘息の新規治療法の確立へ向けた基礎検討を行うことを目的とした。そして現在、気道アレルギー性炎症におけるT-betの役割をT-bet欠損マウスを用いて検討中である。既にT-bet欠損マウスおける喘息様病変の自然発症は、マウスストレイン間で異なり、興味深いことに、免疫応答がTh2側にシフトしているBALB/c背景ではほとんど認められないことを明らかにした。現在、T-bet欠損マウスの喘息様病変発症におけるStat6の役割についてT-bet/Stat6ダブル欠損マウスを作製し解析を行うとともに、喘息様病変の自然発症が認められないBALB/c背景のT-bet欠損マウスにおいて、抗原刺激による気道好酸球浸潤が増強されているか否か、さらに樹状細胞におけるT-betの発現が喘息様病変の発症に関与しているか否かを解析中である。これらのT-bet欠損マウスの研究を通じ、喘息の制御機構が明らかになると考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)