Project/Area Number |
16043233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
權田 裕之 京都大学, 医学研究科, 研究員(科学技術振興)(常勤形態) (00362517)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | 自己免疫性胃炎 / 三次リンパ組織 / ケモカイン / 慢性炎症性疾患 |
Research Abstract |
BALB/cマウス新生仔胸腺摘出により誘導される自己免疫性胃炎(AIG)モデルは、病態の進行と共に胃粘膜基部に特徴的なリンパ球集塊が多数認められる。これらの細胞集団は、T細胞とB細胞がはっきりと分離して存在していること、サイトカイン・ケモカインの発現パターン等の解析や組織切片の観察などから、異所性に形成された三次リンパ組織であることが明らかとなった。また、胃粘膜三次リンパ組織形成と血清中の自己抗体価との間には明らかな相関が認められ、病態の程度や自己抗体産生に局所リンパ組織が関与している可能性も示唆された。したがって、このAIGモデルは、健常状態ではリンパ組織が全く存在しない胃という臓器において慢性炎症に附随した三次リンパ組織が再現良く誘導されることから、その形成機構や臓器特異的な局所免疫反応を解析する上で極めて有用かつユニークな実験系である。 一方、新生仔胸腺摘出よりも高率かつ簡便にAIGを誘導することと、その発症機構・三次リンパ組織形成機構をよりシンプルに理解しうるモデル系となることを期待して、胃壁細胞自己抗原H,K-ATPaseを認識する胃炎惹起性Th1クローンからT細胞受容体遺伝子を単離し、BALB/c背景のトランスジェニックマウス(T2-6AB)系統を樹立した。 このT2-6ABマウスは早い時期から胃粘膜へのCD4+ T細胞浸潤が認められ、ほぼ100%の個体でAIG様の病態を示し、さらに、AIGモデルに比べ明らかに規模の大きな三次リンパ組織形成が認められた。加えて、胃粘膜にメモリー細胞ばかりでなく、ナイーブ細胞が多く浸潤していることや、三次リンパ組織内に高内皮静脈(HEV)が認められ、ケモカインCCL21の発現が誘導されていることも認められた。このように、このマウスの三次リンパ組織は、AIGモデルに比べて明らかに大規模で構造もより二次リンパ組織に近いことから、T2-6ABマウスは三次リンパ組織形成機構を理解する上で非常に有用なモデルであると考える。 一方、三次リンパ組織が大規模で構造がしっかりしているにも関わらず、T2-6ABマウスは血清中の抗体価が非常に低く抑えられており、胃粘膜構造の破壊もさほど進んでいないなど、AIGモデルよりも病態が軽度であった。
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