Project/Area Number |
16043249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
中野 裕康 順天堂大学, 医学部, 講師 (70276476)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | TNFα / NK-κB / 活性酸素(ROS) / カスパーゼ / 抗酸化遺伝子 / ERストレス / 酸化ストレス / eIF2α |
Research Abstract |
TNFα刺激依存性に誘導される活性酸素(ROS)に対するNF-κBによる抑制のメカニズムを検討したところ、c-FLIPを過剰に発現させることによりROS蓄積が抑制されること、およびNF-κB欠損細胞でのみc-FLIPがTNFα刺激後、早期にカスパーゼ非依存性に分解されることが明らかとなった。また、マイクロアレイ解析を行った結果、複数の抗酸化遺伝子がTNFα刺激に伴い、NF-κB依存性に発現が誘導されることが明らかとなった。以上を総合するとNF-κB欠損細胞では、TNFα刺激依存性にc-FLIPの分解が誘導され、また抗酸化遺伝子の発現上昇も障害された結果、ROS蓄積がひき起こされ、カスパーゼ経路の活性化と相まって細胞死が誘導されることが明らかとなった。 TNF・刺激依存性にROS蓄積が生じるマウス線維肉腫であるL929細胞を用いた解析から、この細胞ではTNF・刺激によりERストレスが誘導されることが明らかとなった。TNF・刺激により認められるeIF2・のリン酸化、PERKの自己リン酸化、およびXBP1のスプライシングおよびスプライス型のXBP1のタンパクレベルでの発現は、すべて抗酸化剤であるbutylated hydroxyanisole(BHA)により抑制されることが明らかとなった。以上より、ある種の細胞ではTNF・刺激によりROS依存性にERストレスが誘導されることが明らかとなった。一方、酸化ストレスを誘導することの知られている過酸化水素やヒ素酸はeIF2・のリン酸化は誘導するものの、PERKのリン酸化やXBP1の発現を誘導しなかったことより、酸化ストレスには質的な違いが存在することが明らかとなり、現在このメカニズムを解析中である。
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