Project/Area Number |
16043256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
安川 秀雄 久留米大学, 循環器病研究所, 講師 (60289361)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Keywords | インターロイキン6 / JAK / STAT / SOCS / SPRR1A / 自己免疫 / ウイルス性心筋炎 / 感染防御機構 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
IL-6シグナルの制御因子であるSOCS1とSOCS3および新規IL-6の標的遺伝子であるSPRR1Aとの自己免疫、感染と炎症における役割を明らかにし、細胞(組織)特異的にこれらのIL-6標的遺伝子の発現をコントロールすることにより、自己免疫疾患、感染や炎症性疾患の病態を改善できる新しい治療法を開発するための基盤研究を行うことが本研究の目的である 1.IL-6シグナルを抑制するSOCS3の心筋特異的過剰発現マウスが、心筋炎ウイルス感染後早期に死亡すること、さらに、心筋特異的gp130欠損マウスにおいて心筋炎ウイルス感染による心筋傷害が増悪することを明らかにした。また、gp130で処理した培養心筋細胞は心筋炎ウイルスの感染に抵抗性であることを示した。このようにウイルス性心筋炎におけるgp130シグナルの感染防御機構としての重要性を明らかにした。 2.ストレスによる心筋傷害においてSPRR1Aの発現が誘導することを確認した。心筋細胞にSPRR1Aの遺伝子導入をすることによって、in vivo, in vitroで、ストレスによる心筋傷害が抑制されることを示した。このことは、新規IL-6標的遺伝子であるSPRR1Aが心筋炎や心筋梗塞などの新たな治療のターゲットとなりうることを示している。 3.マウスの骨髄より樹状細胞を培養し、樹状細胞の活性化により誘発される自己免疫性心筋炎・心不全モデルを確立した。ヒト心不全の末梢血において樹状細胞の数が著しく低下していること、また、心不全の治療により樹状細胞の数が上昇することを見いだした。これらの結果は、心不全の病態において樹状細胞の活性化による自己免疫機構が重要な役割をはたしていることを示しており、現在、同モデルとヒト心不全の末梢血を用いてそのメカニズムについてさらに検討中である。
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