Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
脂肪細胞内の脂肪滴表面には、ある種のタンパク質が局在しており、脂肪滴形成に寄与していることが予想されている。この中で、Perilipinは脂肪細胞に特異的に発現するタンパク質で、これをノックアウトしたマウスは高脂肪食で飼育しても肥満になりにくいことが知られている。Perilipinの機能をさらに明らかにする目的で、我々はPerilipin発現NIH-3T3細胞株を樹立した。オレイン酸を添加した培地で培養すると、Perilipin発現細胞は細胞内に脂肪滴を形成したのに対し、野生型細胞では脂肪滴形成は散見されるのみであった。そこでオレイン酸添加の有無で細胞内のPerilipinの挙動を解析した。その結果,Perilipinはオレイン酸存在下で発現量が多く,不在下では少ないことがわかった。この違いはたんぱく質の安定性に基づくことが予想され,オレイン酸存在下で安定化させたPerilipinの発現量を経時的に追跡した。Perilipinはオレイン酸存在下で安定化し,不在下では速やかな分解を受けた。そこで、ユビキチン化による細胞内分解を想定し,ユビキチン化解析を行ったところ、Perilipinはポリユビキチン化修飾を受けた後にプロテアソームで分解されることが明らかになった。同様の現象は同じファミリーに属するADRPでも認められ、脂肪細胞内では2種類の脂肪滴表面タンパク質が同様の調節機構で安定性を制御されているとが判明した。
All 2005 2004
All Journal Article (5 results)
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