ヒトES細胞からの脂肪血管前駆細胞の同定と脂肪細胞機能異常の発生細胞学的解析
Project/Area Number |
16046212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 裕 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40252457)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
|
Keywords | ES細胞 / 前駆細胞 / 発生分化 / 形質変換 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
脂肪細胞の肥大増殖に伴う形質転換のプロセスの理解において脂肪細胞の起源発生分化の正確な把握が不可欠である。無限の増殖能と全能性を有するES細胞は、細胞分化解析の好適のマテリアルである。我々は、VEGF受容体の一つであるFlk1陽性細胞を純化し、Flk1陽性細胞が血管前駆細胞(ES cell-derived vascular progenitor cells ; ES-VPC)であることを発見した。更に我々は、日本初のヒトES細胞を用いた研究を開始した。本研究課題はヒトES細胞由来間葉系前駆細胞、更に脂肪血管前駆細胞を同定し、脂肪細胞の発生分化をin vitroで単一細胞レベルでトレースし脂肪細胞分化因子を網羅的に探索するとともに、その成果をメタボリックシンドロームの成因解明及び脂肪細胞機能是正治療法への応用を目指すものである。 我々は、ヒトES細胞を用い、TRA-1-VEGFR-2+PDGFR+VEカドヘリン-分画が血管前駆細胞(hES-VPC)であることを明らかにした。hES-VPCに対してインスリン、デキサメサゾン、IBMX、ピオグリタゾンを用いた脂肪細胞分化を行っても脂肪細胞への分化は認められなかったが、コラーゲンIV上hES-VPCを低血清、PDGF-BB刺激下で30日間培養した細胞では、ある程度脂肪滴を有した細胞に分化した。またこの細胞群に骨分化刺激を行ったところ、アルシアンブルー陽性細胞の出現が認められた。この細胞の約70%では間葉系細胞マーカーであるCD90等が陽性であった。またこれら未分化hES、hES-VPC、およびhES-VPCより分化させた内皮細胞、血管平滑筋細胞よりmRNAを回収し、アフィメトリックス社のジーンチップを用い、マイクロアレイ解析を行った。その結果、hES-VPCの遺伝子発現は最近報告されたhES由来間葉系前駆細胞のそれとの間にある程度の相同性が認められた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)