Project/Area Number |
16048218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池上 貴久 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (20283939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 健 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (10241241)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | CNR / カドヘリン / シナプス / 細胞接着 / 多様化膜分子 / 膜貫通分子 / インテグリン / 核磁気共鳴 |
Research Abstract |
脳神経系も免疫系と同様に、多様化、組織化、記憶の機能をもつことから、脳神経系に関わる多様化分子が存在する。そのような分子の一つに、神経系のシナプス部位で特異的に発現し、体細胞突然変異を起こす細胞接着分子CNR(Cadherin-related neuronal receptor)が挙げられる。CNRはCadherin-super familyの一つで、細胞外に6個のカドヘリンドメイン(EC)、1回膜貫通領域、および細胞質領域からなる。 低濃度0.1mM、高pH8というNMR測定にとっては不利な条件ではあったが、EC1ドメイン(104残基)の立体構造を決定した。古典的N-カドヘリンと比較してみると、全体のフォールドについては、βシートからなるGreek-keyトポロジーという点では似ていた。しかし、機能に関わる重要な部位で、かなりの相違が見られた。例として、1、古典的カドヘリン同士で接着するのに関わるN末端領域、2、古典的カドヘリンにおいて前記N末端領域を収容するための相手方分子の疎水性部分および塩橋を組む部分、3、CNR-EC1を含むプロトカドヘリンだけに存在する二つのシステイン残基Cys-70とCys-76がジスルフィド結合を組んでいる点、4、インテグリンβ1と相互作用すると予想されているRGD配列(45-47)を含むループ部分、などが挙げられ、いずれも古典的カドヘリンとプロトカドヘリンの機能の違いに関わる部位である。さらに、研究分担者らは、このECIドメインがインテグリンβ1と相互作用し、細胞接着活性をもつこと、CNRの細胞外領域が、Pcdhγの細胞外領域と相互作用し、この相互作用がCNRを細胞膜上へ発現させるのに重要な働きをしていることを見出した。これらの相互作用は、古典的カドヘリンとは異なるため、立体構造の違いが相互作用の違いに反映されていると見ている。
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