イオン輸送性回転モーターの膜インターフェイスにおけるサブユニット間相互作用
Project/Area Number |
16048221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柿沼 喜己 愛媛大学, 農学部, 教授 (80134394)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | V-ATPase / ナトリウム / イオン / 腸内連鎖球菌 |
Research Abstract |
腸内連鎖球菌Enterococcus hirae Na+輸送性V-ATPaseのV1触媒頭部の主要サブユニットNtpB、イオン輸送に直接関わる膜部分VO部分のイオン結合ローターを構成するNtpK、輸送通路の形成に関わるNtpIサブユニットの性質について、部位特異的変異導入などを通じた生化学的解析により以下の結果を得た。 (i)NtpIの第7膜貫通αヘリックスの膜表面近傍に位置すると推定されるH626及びE634残基がV-ATPase NtpI (subunit a)間で保存されている残基であることを見い出した。H626R及びE634Qなどの置換変異体ではV-ATPase活性が完全に失われたことから、これらが新たな機能性極性残基であることがわかった。 (ii)NtpKサブユニットの第4膜貫通αヘリックスに存在する酸性残基E139(kE139)はイオン結合の中心残基である。kE139D変異酵素を精製しその性質を調べた結果、ATPase活性に対するNa+の親和性が野生体の約1/4に低下していた。kE139D変異に対する部分サプレッサー変異としてkV138L変異を単離した。kV138残基に対する特異的変異導入の結果、kV138M/kE139D二重変異体でNa+に対する親和性が回復し野生体に近いATPase活性が見られた。kE139のカルボキシル基の空間配置がNa+の親和性に厳密に作用することがわかった。 (iv)V1触媒頭部のヌクレオチド結合性について明らかにされていないので、Enterococcus V-ATPase精製V1 NtpBサブユニットに対するATPのphotoaffinity label実験を行い、NtpBサブユニットにヌクレオチド結合部位が存在することを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
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