Project/Area Number |
16500494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General human life sciences
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
中西 正恵 神戸女大, 家政学部, 助教授 (20248115)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 布 / 発汗シミュレーター / Thermo-labo II / 衣服内気候 / 熱・水分同時移動 / 通気性 / 環境条件 / 繊維状材料 |
Research Abstract |
本年度は、人体-被服-環境間での熱・水分同時移動現象を模擬する装置について、測定精度や再現性を高めるための改良、測定条件、取り上げる特性値等を検討した。まず、Thermo-laboIIによる測定では一定温度に制御した平板熱板を風洞内に置き、熱板から環境へ流れる熱移動量を測定するため、風洞内の空気条件の安定が必要となる。そこで、風洞に調温調湿ボックスを連結させ、外の影響から遮断して風洞内の温・湿度、風速を正確にコントロールする方式とした。これにより安定した環境条件を得るとともに、異なる環境条件下での測定が可能となり、標準条件のほか、水分蒸発熱が唯一の放熱手段となる条件(熱板温度32℃、高温環境下32℃、65%)での熱損失量並びに高速応答の温湿度センサーにより衣服内気候の測定を行い、素材の水分移動抵抗、通気性等との関連を検討した。また、風洞内湿度は急速に変化させることができ、繊維素材の吸湿性による収着熱の影響が衣服内気候や熱損失量の過渡的な変化において現われた。不感蒸散から多量発汗までの発汗量を熱板から吐出させる発汗シミュレーターによる評価方法については、まず、吐出口から出た水を熱板上で濡れ広がらせる方法について検討した。少量の水を熱板上で速やかに濡れ広がらせること、熱抵抗が小さく熱板に密着すること、湿潤乾燥による寸法・物性変化が小さいこと等の理由から、ガラス繊維フィラメントの極薄手(厚さ41μm)の平織布を置き実験することとした。ただし、発汗速度が小さく蒸発速度が高くなる条件では、ガラス布によって吸い上げられた水が濡れ広がりその蒸発により熱移動量が高い期間と、乾燥して熱移動量が低い期間とが周期的に繰り返す現象が発生するため、これについては引き続き検討するが、従来の湿潤ろ紙法と異なり衣服内へ放出する水分量を制御することで、実際の着用状態に近い条件での評価が可能と考えられた。
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