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ステファヌ・マラルメの初期詩篇についての註解研究

Research Project

Project/Area Number 16520186
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Research Field ヨーロッパ語系文学
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

川瀬 武夫  早稲田大, 文学部, 教授 (80177691)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsマラルメ / 註解 / 初期詩篇 / データベース
Research Abstract

フランス象徴派の詩人ステファヌ・マラルメ(1842-1898)が1862年から1865年にかけて制作したいわゆる「初期詩篇」にかんして、各詩篇のプレオリジナル(初出形態)、ヴァリアント(異文)、マニュスクリ(手稿)などの文献学的情報を整理・記述し、さらにフランス本国での資料調査に基づき、各種学術雑誌等に発表された最新研究のビブリオグラフィを作成し、それらをデータベース化した。
以上の基礎作業を終えたあとで、各詩篇についての予備的な読解作業に着手したところだが、現時点で明らかになったのは、シャルル・ボードレールやテオドール・ド・バンヴィルといった先行する詩人たちの影響下に、「理想」と「現実」という二元論的な枠組みから出発したマラルメの詩作が、すでに1864年春の段階において「書くことの不可能性」というある種の「危機」に逢着していたという点である。一般にマラルメの形而上学的危機は1866年あるいは翌67年あたりから「虚無」との出会いを契機に始まったとされているが、この1864年の「危機」は来るべき本格的な危機を準備した重要な前段階と解釈することができるだろう。
マラルメの初期詩篇をそうした詩人の内的ドラマの進展の過程を刻々と表現した相互関連性の高いテクスト群として把握することのメリットは大きいはずだ。このことによってこれらの作品をたんに詩人の若書きとしてでなく、独自の存在価値を有する一連のテクスト総体として読解する可能性が開かれるからである。
詩を書くという行為がそのまま人間存在のドラマとして成立しうるという発見が、さらにマラルメをして「エロディアード」および「半獣神」の演劇の試みへと導いていったとする仮説を今後は検証していく予定である。

Report

(1 results)
  • 2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2016-04-21  

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