サイトカインシグナル抑制因子SOCSファミリーによる発癌制御機構の解明
Project/Area Number |
16590404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邊 大 阪大, 助手 (10372624)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | SOCS / サイトカイン / 悪性リンパ腫 / メチル化 / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
Suppressor of cytokine signaling(SOCS)ファミリーはサイトカインの細胞内シグナル伝達を抑制する分子として同定され,8つの分子から構成されている.本年度はSOCS-1遺伝子のメチル化が急性骨髄性白血病細胞に効率に見いだざれること,T細胞リンパ腫細胞株にてSOCS-1の遺伝子変異が存在することを報告した(Br.J.Haematol.126;5,726).さらに下記のことを明らかにした. 1.DNA損傷シグナルにおけるSOCS-1の機能解析 マウス胎児線維芽細胞(MEF)に種々のDNA損傷を与えSOCS-1の発現を観察したところ,紫外線(UV)照射にてSOCS-1の発現誘導が認められた.SOCS-1欠損MEFにおいては,野生株のMEFとは逆にUV照射に伴いS期の増加が認められた.そこでSOCS-1ヘテロ欠損マウスにUV照射を行い発癌の有無を観察したが,6ヶ月の照射では癌の発生を認めなかった.以上より少なくともin vitroでのDNA損傷シグナルにおけるSOCS-1の重要性は示唆された. 2.癌細胞におけるSOCSファミリーの発現 種々の血球系細胞株においてSOCSファミリーの発現について検討した.B細胞株にてSOCS-3の発現低下が認められた.Exon1に対しbisulfite sequenceを行ったところ,異常なメチル化を認めた(Br.J.Haematol.127;5 608).一方,B細胞系の悪性リンパ腫患者由来の臨床検体と多発性骨髄腫の細胞株に対しSOCS-3のメチル化の有無を検索したが,メチル化は認めなかった.SOCS-1およびSOCS-3に加え,他のSOCSファミリー分子の発現低下・メチル化をB細胞株に同定したため,臨床検体の症例数を増やすとともに,その意義について検討中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)