Project/Area Number |
16590900
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
西山 孝三 浜松医大, 医学部附属病院, 助手 (50273181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 浩淑 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 教授 (60164331)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 甲状腺ホルモン受容体 / トランスジェニックマウス / 甲状腺低形成 / 甲状腺機能低下症 / ドミナントネガティブ作用 |
Research Abstract |
甲状腺における甲状腺ホルモン受容体(TR)の機能を解明するために、ウシのサイログロブリン遺伝子プロモーターを使用しドミナントネガティブ作用を発揮する異常TRα1(αF397X)と異常TRβ1(βF451X)をそれぞれ甲状腺に特異的に発現するトランスジェニックマウスを作製した。αF397X-、βF451Xマウスとも、出生時には外表奇形、子宮内発育障害を認めないが、出生後体重増加不良を呈しαF397Xマウスの27%、βF451Xマウスの17%は離乳後一週以内に死亡した。離乳後も生存し得たトランスジェニックマウスの血中甲状腺ホルモン濃度は、正常同腹仔に比しαF397XではT4、T3の有意な低下を、βF451XではT4の有意の低下を認めた。血清TSHは、成育後のαF397Xマウスでは正常レベルの10倍以上の高値を示すものが存在したが、βF451Xマウスでは正常マウスと同レベルであった。離乳直後のαF397X、βF451Xマウス甲状腺は、正常に比し小さく、その組織所見は、濾胞数の減少、濾胞径の大小不同、脂肪組織による置換を認めた。甲状腺低形成の原因を調べるため、TTF1、TTF2、Pax8といった甲状腺特異的転写調節因子やthyrotropin受容体(TSH-R)の発現状況をRT-PCRにて解析した。離乳直後のβF451Xマウス甲状腺では、TSH-Rは正常マウスに比し有意に発現が上昇していたが、TTF1、TTF2、Pax8の発現は正常甲状腺と差がなかった。以上より、TRは甲状腺での濾胞形成に関与しており、T3依存性の正常TR機能の阻害は出生後に甲状腺機能低下症を生ずることが明らかとなった。また、αF397X、βF451Xマウスとも同様の表現型と甲状腺組織変化を呈することから、甲状腺でのTRα1とTRβ1の機能は本質的に同じと考えられた。
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