細胞周期制御分子による造血幹細胞の未分化能の維持及び増幅の試み
Project/Area Number |
16590937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅原 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40362701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 細胞周期 / 自己複製 / c-myc / Notch / HOXB4 |
Research Abstract |
従来よりNotchやHOXB4が造血幹細胞に自己複製をもたらすことが報告されてきた。本研究では、この際の細胞周期制御分子の発現を解析した。具体的には4-hydroxytamoxifen(4-HT)によってNotchの活性が誘導できるNotchと変異型エストロゲン受容体のキメラ分子Notch/ERT及びホメオボックス転写因子群の一つであるHOXB4遺伝子をc-Kit+Lin-Sca-1+の造血幹/前駆細胞に導入し、自己複製を誘導した際の細胞周期制御分子の発現を半定量的RT-PCR法により解析した。その結果、4-HT処理によりNotchの活性を誘導した場合、c-myc、E2F1、サイクリンEの発現が強く誘導されることが明らかとなった。同様に、HOXB4を導入した造血幹細胞においても、c-myc、E2F1の発現の著明な増強が認められた。これらの結果から、Notch、HOXB4による造血幹細胞の自己複製にはc-mycとE2F1の発現誘導が関与している可能性が考えられた。 4-HTによってc-Myc活性が誘導できるc-Mycと変異型エストロゲン受容体のキメラ分子(Myc/ERT)をマウスLin-Sca-1+細胞に導入すると、Myc/ERT導入細胞は、4-HT添加によって表面マーカー上未分化性を保持したまま28日以上増殖を続けた。また、4-HT処理したMyc/ERT導入細胞ではコロニー形成能の上昇とテロメレース活性の上昇が認められた。移植実験では、c-Mycにより増幅した造血幹細胞は6ヶ月以上にわたり造血に貢献した。 c-mycのプロモーター解析では、Notchの下流で働くRBP-Jがc-mycプロモーター内の35bpの領域を活性化した。 以上の結果よりc-MycはNotch、HOXB4の下流分子として造血幹細胞の自己複製を促すことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)