Project/Area Number |
16631005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
増田 優 お茶の水女子大学, ライフワールド・ウオッチセンター, 教授 (50359684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 洋幸 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10163809)
鰐淵 英機 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90220970)
高月 峰夫 (財)化学物質評価研究機構, 安全性評価技術研究所, 所長
大久保 明子 住友ベークライト(株), 環境再資源化対策部, 主任研究員 (00361741)
山崎 隆生 JSR(株), 研究開発部, 主事研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 化学物質総合管理 / GHS / REACH / ナノ材料・ナノ粒子 / SCP軸 / ハザード / 暴露 / リスク |
Research Abstract |
(1)本企画調査では、化学物質管理が科学的側面、社会制度的側面、産業的側面等を有する多元的課題であることに着目し、化学物質管理に総合的かつ俯瞰的な枠組みを提供し、諸々の活動の方向付けと判断の基盤を与える「化学物質総合管理学」の創設を目的としており、これら多元的課題を科学的知見に基づいて体系化するための基本概念の整理と構造化を行った。 (2)「化学物質総合管理学」の構造化のための3つの手法を提起した。 i)セクター分類によるフレーム・・・科学的知見を基盤とする安全と情報を基盤とする安心の検討軸のもと、国際機関の枠組み、国内の制度、企業、製品、化学物質を利活用する国民生活の各セクターについて構造化する。 ii)リスク原則によるフレーム・・・上記各セクターについて、有害性、暴露、リスク評価、リスク管理の側面から検討する。また、安全と安心の検討軸を加え、構造化する。 iii)SCP軸によるフレーム・・・上記各セクターについて、リスク管理に必須である科学的基盤を評価するScience軸、化学物質管理に関する状況に適応できる人的及び組織的能力を評価するCapacity軸、そして活動の成果(結果)を評価するPerformance軸の3軸(SCP軸)を評価軸とし、安全と安心の検討軸を加え、構造化する。 (3)研究報告会(平成17年2月28日開催)において、上記構造化の手法を具体的事例にあてはめて予備的検討を行った。その結果上記構造化手法の適用可能性が示唆されるとともに、以下の今後の検討課題が浮き彫りとなった。 i)国際的取組みであるGHSを中心としたハザード分類と表示システム及び欧州REACH制度の動きを踏まえた国内体系の再構築 ii)ナノ材料リスク評価・管理についての各国政府、研究機関の取り組みを踏まえた国内体制の構築 iii)化学物質総合管理への取組みを新たな企業価値として位置づける体系の確立 iv)発ガン機序、エンドクリンなどの新たな科学的発見を社会のなかで生かしていく方策 (4)OECDや欧州企業の動向を調査し、今後の主要課題として「化学物質のリスク管理の向上」と「ナノ材料の安全性」があげられていることを確認しつつ、その内容を検討した。 (5)本基盤研究を踏まえて、今後評価軸の精緻化にむけ調査研究を進めるとともに、化学物質総合管理の全体体系の構築に向けてさらなる調査研究を発展させるため、平成17年度発足を目指し特定領域研究「化学物質総合管理学の創設」を提案した。
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