Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
前年度に製作したモジュラークローラロボットに対する剛性分布制御に対し,閉リンク機構の運動学・動力学を解くことなく,剛性の目標値を直接指示する剛性分布制御の最適化アルゴリズムを開発した.この方法は,走行時,停止時などの異なる要求に対し,各関節の目標剛性値を新たに考案した集団的最急降下法により最適化するものである.動力学シミュレータをもちいた最適化シミュレーションにより,きわめて滑らかで効率の良い走行のための剛性分布および急峻な停止運動を実現する剛性分布などを求めることができた. また,ロボットの可変剛性関節として,前年度は板バネの支持点を制御する方式の関節を設計試作したが,擦動摩擦が多い,特性の予測が難しい,剛性の可変範囲がせまい,などの欠点があったため,これを克服するべく,別の方式の開発をおこなった.すなわち,ヒトが拮抗筋構造により剛性制御を可能にしていることに着目し,非線形弾性特性を持つ機構系を二つ用いて,それらを直接拮抗させ接続することにより,男性可変な関節を設計製作した.非線形弾性特性を持つ要素が二つあればよいため,原理的には容易に可変剛性関節を構成できる.しかしながら設定可能な剛性範囲を幅広く取るためには,非線形性が強い弾性要素が必要であり,単一の機械要素(特殊なバネなど)によってこれを実現することは難しい.実際にこれまでにもさまざまな研究がなされているが,試作レベルを超えることができないのが現状である.そこで本研究では,非円形歯車の利用によりこの問題の解決を図る.非円形歯車とはピッチ曲線を任意の曲線とすることで,簡潔な機構で任意の不等速回転を得ることのできる要素である.これを任意の弾性要素の変位の非線形伝達に利用することで,小型で摩擦が少なくかつ幅広い特性変化範囲を持つ非線形弾性要素を作り出すことができた.
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