Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
本年度は,平成16年度から研究を開始した本研究課題の最終年度に当たるため,これまでの研究成果を整理して重点研究課題を策定して,関数データ解析に基づく統計的分析手法の開発研究に取り組み,以下のような研究成果を挙げることができた. 1.高次元ベクトルデータの各成分値を離散時点観測データとして捉え,非線形モデリング手法を適用して関数化処理する際に重要な問題である基底関数の構成法について研究し,関数データ解析に有用な新しい基底展開法を提唱した. 2.生命科学,地球科学,環境科学,金融工学,システム工学等の分野でしばしば観測・測定される極めて高次元のデータに基づく情報抽出に取り組み,この問題を関数データ解析の枠組みで研究して,関数データ集合の中から有益な情報やパターンを効率的に抽出するための統計的分析手法を研究した.特に,識別・判別法,クラスタリング,次元圧縮法に関していくつかの関数データ解析手法を提唱することができた.応用研究として,タンパク質の立体構造の分類,気候変動データの分類と現象解明に向けた研究を継続・推進中である. 3.関数データ解析を適用するに当たって解決すべき重要な問題の一つは,ノイズを伴う多数の高次元ベクトルデータに含まれる情報を可能な限り失うことなくどのように関数データ化するかである.この問題に対して,分析結果に影響するベクトルデータの情報を高効率で含有する関数化の方法について,現象構造を近似するモデル,関数データ集合に基づくモデルの推定,適切なモデル選択の一連のプロセスを総合的に研究し,新たな分析手法を提唱することができた. 4.形や立体の関数データ化と高次元関数化データ集合に基づくモデリングの理論・方法論について研究を継続・推進中で,諸科学のさまざまな分野の直面する問題の解決に取り組んでいる.
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