大腸菌細胞間相互作用をとおしてみた生命体情報ネットワーク
Project/Area Number |
16650063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 浩 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00226250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 力 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00372631)
永久 圭介 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (00324806)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 大腸菌 / 生命体情報ネットワーク / 細胞間相互作用 / 適応 / フローサイトメトリー / 連続培養系 / GFP / ダイナミクス / 生物ネットワーク / 細胞集団 / フローサイトメータ / ダイナミクス解析 |
Research Abstract |
細胞内には遺伝子、タンパク質、代謝といった多階層のネットワークが存在し、それらの階層間の関係が複雑に絡み合っている。さらに環境と細胞間の相互作用を通じて、上位の階層である細胞集団においても細胞間の相互作用ネットワークが形成される。本研究では、生物ネットワークの解析を行うことにより、そこでの情報のやりとりを明らかにしていくことを目的とした。大腸菌としてグルタミン合成酵素遺伝子を欠損させた宿主にグルタミン合成酵素・GFP融合遺伝子をプラスミドで組み込んだ大腸菌を創製し、細胞の内部状態を可視化した。最小培地を使用し、グルタミン酸を単一窒素源とすることで連続培養系において、供給グルタミン酸濃度を変化させ、環境変化を与えた。このグルタミン合成酵素・GFP融合遺伝子は通常自然界の大腸菌が有する窒素源の量に応答して発現が制御されるようなプロモータではなく、構成的に発現するプロモータにより発現させた。つまり、遺伝子の発現と環境における遺伝子発現の必要性を断ち切ったシステムを用いた。 連続培養系で、一定のグルタミン酸濃度の培地を供給し、定常状態を保った後、供給するグルタミン酸濃度を、5mM、1mM、0.1mMのように段階的に変化させ、環境中の細胞に対してグルタミン酸や変換されるグルタミンの量が枯渇した条件を設定した。また、逆に、栄養源を過剰供給し、環境変動が遺伝子発現にどのような影響を与えるのか解析した。その際フローサイトメトリーにより、発現量分布の大きさやその変化が環境の変化とどのように対応するかについて検討した。遺伝子の発現と環境における遺伝子発現の必要性を断ち切ったシステムを用いたにもかかわらず、遺伝子の発現量は、環境変動に対応してその必要性に応じて変化することが明らかとなった。環境を通した細胞間の相互作用や遺伝子発現の揺らぎがこのような現象を引き起こす原因として考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)