Project/Area Number |
16650074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山下 俊英 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10301269)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 再生医学 / 中枢神経 / 軸索 / 細胞骨格 / 分子生物学 |
Research Abstract |
脊髄損傷、頭部外傷により失われた機能を回復させる有効な治療法はない。中枢神経の再生が困難な理由のひとつとして、軸索伸展阻害因子の存在が挙げられるが、これらの物質のうち幾つかが、神経細胞内にて低分子量Gタンパク質Rhoを活性化することを今までに明らかにしてきた。私はこれまで新規のRho GEF FIRを神経細胞より単離した(Kubo, Yamashita et al., 2002)。この蛋白はRhoGEF domainならびにFERM domainを有しており、Rac1の活性化を担っている。FIRは大人の海馬および小脳の神経細胞に豊富に発現しており、神経損傷により発現上昇が認められた。FIRはFERM domainを介して、何らかの細胞膜表面の受容体と付着し、細胞外からのシグナルを伝える役割を持っていると考えられる。本研究ではFIRのシグナル伝達のカスケードを解析する目的で、FIRのFERM domainに結合する蛋白の単離をyeast two hybridを用いて行った。その結果、数種類の候補蛋白のcDNAが得られた。それぞれの蛋白を外来性にHEK293細胞に発現させ、共沈および細胞内局在解析により、両蛋白の結合を確認した。得られた新規蛋白を過剰発現すると、Rac1が細胞内で活性化された。これらの結果により、当該蛋白はFIRに対し促進的に働き、FIRの機能を制御する蛋白であることが明らかになった。一連の研究により当該蛋白の機能を制御することで、中枢神経障害に対する治療が可能になると期待される。
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