Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
○超音波パルス照射による期外収縮の発生 自律拍動する培養心筋細胞に,直径数ミクロンの微小気泡を接触させた状態とさせない状態で超音波パルスを照射し,心筋細胞に生じる拍動リズムの変化を観察した.その結果,超音波診断装置に準じたパルス超音波の照射でも,以下に述べる特定の音圧と照射タイミングにおいて,超音波照射と同期して期外収縮が発生することを確認した.また,蛍光試薬を用いて細胞損傷を調べた結果,細胞膜に損傷が無くても期外収縮が起き得ることが示された. ○音圧閾値 超音波パルスの音圧と期外収縮の発生頻度の関連を,培養心筋細胞を用いて調べた.この検討では,昨年開発した心筋拍動非接触計測装置を用いて,心筋の収縮開始から超音波照射までのディレイを一定(350-400ms)に制御した.実験の結果,期外収縮の発生には音圧閾値があること,その値は気泡が細胞に接触した条件では明らかに低下することを確認した.これは,気泡が細胞近傍に存在する場合,より強い放射圧を受けた気泡が2次的に細胞に機械的作用をおよぼすためと考えられた. ○照射時相の影響 音圧を一定として,超音波を照射するタイミングを変えながら期外収縮発生の頻度を調べた.その結果,超音波パルスを心筋の収縮開始直後から約200msまでの間に照射した場合には期外収縮がまったく発生せず,これを超えると発生したことから,期外収縮の発生には時間的な閾値も存在することが確認された.この結果は,ヒトボランティアを用いた検討結果(van Der Wouw et al.,J Am Soc Echocardiogr,13:288-294,2000)と一致しており,培養心筋細胞を用いる本手法が期外収縮発生の機序検討に有用と考えられた.
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