外因性因子による体性幹細胞(前駆細胞)分化誘導とその再生医療への応用
Project/Area Number |
16650134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Rehabilitation science/Welfare engineering
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
笠井 久隆 工学院大学, 工学部, 教授 (80087163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 順雄 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (50159985)
石崎 泰樹 群馬大学, 医学部, 教授 (90183003)
繁田 雅弘 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (90206079)
米本 泰三 (米本 恭三) 首都大学東京, 健康福祉学部, 名誉教授 (80056572)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ヒトES細胞 / 外因性分化誘導因子 / 内因性分化誘導因子 / 神経細胞 / 遺伝子発現 / アストロサイト / 神経幹細胞 / カニクイサルES細胞 / ES細胞 / 体性幹細胞 / 特異タンパク質発現 / 外因性神経突起伸長因子 / Z-LLL-H / 分化誘導作用 / ニューロン / リアルタイムPCR / Neural stem sphere法 |
Research Abstract |
平成16〜18年度にわたって次の3点について検討を行った。(1)神経再生の最終目標材料の神経幹細胞(前駆細胞)調整のためにマウス、カニクイサルからヒトまでのES細胞培養を確立した。 首都大学東京-健康福祉学部における倫理委員会を経て、文部科学省の倫理委員会の審査を申請し、認可(平成16年12月16日)後、京都大学から譲渡されたヒトES細胞株3株を用いた。(2)井上らの開発したNeural Stem Sphere法(NSS法)によりマウス、カニクイサルのES細胞から神経幹細胞、神経細胞への分化過程の遺伝子発現および特異タンパク質発現の詳細解析を行った。培養ES細胞コロニー中のOct3/4、Nanog、Nestin、Musashi-1、NF-M、MAP-2、GFAP、MBP、GATA4、Brachyury、Cytokeratin17などの発現量をRT-PCR法で定量した。この結果、ES細胞はアストロサイト条件培地中の浮遊培養ではエピブラスト、神経外胚葉、神経幹細胞、神経前駆細胞を経て神経細胞へ一方向的に分化が進行することが確認された(国際会議で計4回ポスター発表済み、来年度も発表予定)。(3)外因性神経突起伸長因子Z-LLL-H(Zと省略)はアストロサイト由来内因性因子(Xaと省略)と同様に、神経突起伸長作用を有するが、それのみでなく、神経幹細胞から神経細胞への分化誘導作用を有することが次第に明らかになってきた。現在、ES細胞分化過程でのZの作用点、内因性因子(bFGF、BDNF、Xa)共存下での神経幹細胞から神経細胞への分化効率の最適化を再度検討中である。bFGF共存下ではその効率は著しく増大した(約10倍)。bFGFはES細胞の培養条件ではむしろ神経幹細胞の脱分化・増殖を促進することが観測され、明確に作用点が異なり、また細胞の生存率を高く保持したまま、Zの効果を増大する影響とも考えられ興味深い。これらの結果の一部は来年度に日本保健科学学会誌に論文発表準備中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)