Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
高等学校の化学分野では,化学変化の例として酸化還元反応がよく用いられる。特に水溶液の反応としては,過マンガン酸カリウム(紫色)の水溶液が酸化剤として非常によく使われる。水質環境調査法の一つであるC.O.D.測定法は,7価のマンガン(紫色)が還元され,2価のマンガン(無色)になる際の色の変化を利用したものである。通常,このC.O.D.測定法は逆滴定によって行うが,近年では,高校の科学クラブ等でも未反応の過マンガン酸カリウムの残存量を,比色法によって求めるというC.O.D.測定法もいくつか見られる。しかし,酸化反応条件については,必ずしも十分検討が加えられていない。実際にこの実験教材を利活用しようとする教員の立場から,客観的な吟味が求められている。 今回はこのような観点から,高大連携のための化学実験として使える過マンガン酸カリウム比色法によるC.O.D.測定法について検討し,実用化した。 物質にあたり,透過,反射した光の色はその物質と光との相互作用の情報を含んでおり,それを調べることにより原子,分子レベルの情報を得ることができる。しかし,透過率や吸光度測定に分光光度計を用いると,その測定自体が初学者にとってはブラックボックス化し,物事の本質を見ようとする意欲を萎えさせてしまいがちである。 そこで,分光光度計と"見た目"との橋渡しとして,簡易比色計を用いてスペクトルを作成する授業プログラムを作成した。それを,C.O.D.測定や配位子によって色が変わる金属錯体の分析へ適用し,サイエンス・パートナーシップ・プログラムの一環としての高校生講座にて活用した。また,高等学校の課題研究などのテーマとしても題材として利用して頂けるのではないかと考え,www経由の研究成果の流通についても検討した。
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