食料品の生産に伴う包括的な環境負荷の推定と環境ラベル創設にむけた課題の整理
Project/Area Number |
16651011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 聖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00323519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花木 啓祐 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00134015)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 硝酸性窒素 / 硫黄脱窒 / 亜酸化窒素 / 茶園 / 三富地域 / エコラベル / 農業 / 環境負荷 / 好気性脱窒 |
Research Abstract |
農業に伴う環境負荷を具体的にエコラベルのような形で示すことを目標とし、特に農業の場で大きな環境負荷として問題となっている窒素に焦点をあてた調査を実施した。ひとつには、静岡県の茶畑を対象とし、硝酸性窒素汚染の現況、及び硫黄脱窒プロセスを用いた硝酸性窒素除去効果、プロセスに影響を与える環境因子の把握を行なった。茶園流出水中の硝酸性窒素は10mgN/Lを大きく超えており、茶栽培に伴う高い窒素負荷の寄与が見受けられた。硫黄脱窒素プロセスは、有機物を用いることなく、独立栄養的に硝酸性窒素を除去する有効な手法と考えられているが、今回対象とした地域では、突然の性能悪化が見受けられ、その原因把握が必要と考えられた。分子生物学的手法を用いた解析からは、プロセス中に処理を担う硫黄脱窒細菌の存在が確かめられており、他の因子、阻害物質や酸素、滞留時間の影響により、微生物の活性が低められていることが推察された。 また、農業地域にて灌漑利用されている河川において、窒素の生物変換の過程で発生する亜酸化窒素濃度の測定を行い、地球温暖化への影響把握に向けた、データの取得を行なった。対象とした河川では、硝酸性窒素濃度が、高いところでは20mgN/Lを超えており、高い有機物濃度との相乗効果により、脱窒反応が活発に起き、亜酸化窒素の高い発生が見受けられた。 窒素負荷は農業系環境負荷の一側面にすぎず、以降は、他の環境側面に対し綿密な測定を行なうと同時に、環境負荷削減に向けてドライビングフォースとなる因子の抽出を行なっていくことが重要であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)