モンゴル高原における草原の砂漠化と草地利用制度に関する計量的研究
Project/Area Number |
16651018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
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Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences (2005-2006) Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries (2004) |
Principal Investigator |
鬼木 俊次 独立行政法人国際農林水産業研究センター, 国際開発領域, 主任研究員 (60289345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀爪 優 京都大学, 農学研究科, 教授 (20101248)
双 喜 日本学術振興会, 科学技術特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | モンゴル / 中国 / 内蒙古自治区 / 牧畜 / 過放牧 / 砂漠化 / 効率性 / DEA |
Research Abstract |
本年度は、前年度までに行ったモンゴル国および中国内モンゴルのデータの整理と計量分析を行いつつ、モンゴル国において災害(干ばつ・寒雪害)後の牧民の移住と過放牧の関係について調査を行った。本年度の調査は、モンゴル国ゴビスンベル県、トゥブ県南部、およびドルノゴビ県北部で行った。現地の牧民および行政機関での聞き取り調査の後、ランダムサンプリングで牧畜家計の調査を実施した。この地域の災害のよる被害は、1999年冬〜2000年春に最も多く、その翌年にもかなり被害が出た。しかし、その後、多くの牧民は家畜を急速に増加させている。今年度の調査により、民主化以後のモンゴルには本来的に家畜を増加させる勢いがあることが分かった。消費を抑制して家畜を増加させる牧民もいるが、大多数はもともと消費が少なく、家畜ストックを増加させる強い性向を有している。一般に貧困世帯の場合、将来の所得よりも現在の所得を優先する割合(主観的割引率)が高く、将来の所得確保のために資産を増やすことが少ないと言われる。だが、モンゴルの場合は、家畜の自然増加率が高いため、ストック増加のインセンティブが強く、家畜の消費が抑制されるようである。自然災害の後は、草地の牧養力の限界に達するまで家畜が増加し続ける。また、牧民は財産として多くの馬を持つ傾向がある。馬は飼育のために必要な労働力が少なく労働生産性が高いが、価格が低いため土地生産性は低い。競馬用の馬以外は販売も消費も少なく、実際に必要な数以上の家畜を保有している。これは、モンゴル国では草地の利用がオープンで無料であるからであり、内モンゴルの場合は馬の頭数は最小限度に留まっている。モンゴルの家畜の増加インセンティブが高いということ、および労働生産性が高く土地生産性が低い家畜が過剰に放牧されやすいということは、従来の研究で見落とされてきた問題であり、今後、実証研究の積み重ねが望まれる。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)