セルロース誘導体を素材とする水圏環境浄多化用多機能吸着材の開発
Project/Area Number |
16651044
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental technology/Environmental materials
|
Research Institution | Asahikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
宮越 昭彦 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 助教授 (10249724)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 環境浄化材 / 活性炭素繊維 / マイクロ波加熱 / ホウ素吸着 |
Research Abstract |
平成18年度の具体的な検討内容と成果を以下に示す。 1.綿由来活性炭素繊維の製造に関するマイクロ波加熱効果の検証(焼成雰囲気の影響について): マイクロ波加熱装置は、電子レンジとマイクロ波を吸収する筐体を組合せており、活性炭素繊維は綿を非酸素雰囲気下で焼成して作成する。今回、アルゴンとの比較としてヘリウムやCO_2雰囲気下で炭素繊維を作成し、(1)通電試験による炭化度の計測、(2)BET比表面積測定、(3)メチレンブルー色素による吸着量測定を行った。結果的にアルゴン雰囲気下(1100℃焼成)で得た炭素繊維は、他のガスで得られたものに比べて、(1)炭化度や表面積値に有意差は認められないが、(2)色素吸着能が特段に優れる、ことが明らかになった。さらに電気炉加熱法の試料とも比較したが、炭化度には差異が認められない(10Ω前後)、やや表面積値(700〜1500m^2/g)が異なる、色素吸着量は大きく異なる、結果となった。現在、炭化機構に関して解明中であるが、セルロースの炭化工程において生成する炭素成分ガス(主成分はCO_22と水と思われる)と雰囲気調整のガスとの境界で炭化反応が抑制される状態(主にCO_22雰囲気下)であると炭素繊維の表面積と色素吸着量が減少する傾向が認められた。現時点では、マイクロ波加熱-高温処理-アルゴン雰囲気の条件で作成すると吸着能が高い繊維が得られる 2.活性炭素繊維表面の酸・塩基特性評価: 炭素繊維を中和指示薬を混合した水溶液中に投入し、水溶液の呈色を調べた。マイクロ波処理の炭素繊維は変色域が中性付近のフェノールレッドで塩基性色を示し、市販活性炭や電気炉加熱で得た炭素繊維に比べて塩基性が高く繊維表面にアルカリの存在が示唆された。マイクロ波加熱ではセルロース繊維内に存在するミネラルが内部加熱の熱伝播により表面側へと移動しやすく、被照射物中のアルカリ除去に有効であることがわかった。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)