カーボンナノチューブを用いたスピン量子エンタングラー・量子ビットの創製
Project/Area Number |
16651050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
春山 純志 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (70296383)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ナノチューブ / スピンエンタングラー / 量子ビット / クーパー対 / ラッティンジャー / カーボンナノチューブ / 超電導 / 朝永・ラッティンジャー液体 / スピン |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT s)を用いてスピン量子エンタングラーを創製するための基礎実験を行い、その構成要素となる下記の実験に成功した。 1:朝永ラッティンジャー液体(TLL)状態を持つ複数のCNT sの一端に超伝導金属(Nb)を接続し、クーパー対を注入した。この時TLLの持つクーロン斥力によりクーパー対が個々のスピンに分離され別々のCNT sに注入されることを、伝導度と温度の相関に存在するべき乗則を詳しく観察し理論と比較することで確認することに成功した。特にチューブ直径をほぼ同一に保ちながらチューブ間隔を変調することに成功し、べき乗則の測定結果と理論を比較することでクーパー対分離の可能性をさらに明らかにした。これにより超伝導電極から注入するクーパー対を高効率で各スピンに分離し別々のCNT sに注入することが可能になり、分離されたスピンを磁場などで制御することでスピン量子エンタングラーの基本動作を可能にした。 2:上記超伝導体の空間的次元が低いほどクーパー対の分離効率は高いことが理論で予言されている。このため一次元伝導体であるCNT sを超伝導にすることを試みた。その結果多層CNT sを電極で完全終端することでT_c=12Kという世界最高温度で超伝導転移させることに成功した。この超伝導多層CNT sとTLLを持つCNT sのハイブリッド系を作ることで、最終的に極めて高効率でクーパー対をスピン分離し、スピン量子エンタングラーの創製が可能になった。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)