電気化学的モレキュラービーコンによる高速遺伝子検出法の開発
Project/Area Number |
16651060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清尾 康志 国立大学法人東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 助教授 (20313356)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | モレキュラービーコン / 人工核酸 / DNAチップ / 電気化学的遺伝子検出 / イオノフォアー / 化学合成 |
Research Abstract |
本起案研究ではこれらの問題点を解決すべく、チップに固定化することなく溶液の状態で、高精度に遺伝子の検出が可能な新しい電気化学リガンドの開発を提案して、その実現に向けた基盤研究を実施した。本起案研究で提唱した「電気化学的モレキュラービーコン」は、従来の蛍光化学的モレキュラービーコンと同様シグナルのON/OFF機能を有した電気化学的分子デバイスであり、従来、精巧な微小電極やチップ技術、高価な装置が必要であった電気化学的遺伝子検出を、安価かつ容易に行えるための基盤技術の提供を目指す。 本年の研究ではフェロセンとイオノフォアとの組み合わせによる機能性超分子のデザインと、その合成を行い、イオノフォア構造をバックボーンに組み込んだチミジン二量体ユニットの合成を以下の要領で達成した。 チミジンの5'水酸基をジメトキシトリチル基で保護し、3'水酸基のホルミルメチル化の条件を種々検討した。その結果、一旦3'水酸基をアリル化し、次いで、四酸化オスミウムによるジオール化、過ヨウ素酸酸化を経ることで目的とするホルミルメチル化を効率よく行うことができた。また同様の工程を用いて、3'水酸基をTBDMS基で保護した、5'ホルミルメチルチミジンも効率よく合成することができた。その後、このふたつのアルデヒド化合物を3,6-ジオキサオクテン-1,8-ジアミンと還元的アミノ化を行い、チミジン二量体を合成することができた。ついで、TBDMS基の除去とアミノ基の保護、水酸基のホスフィチル化を行い、目的とするチミジン二量体ユニットを合成した。また、これを用いたオリゴDNAの合成も行った。 以上、本研究を通してイオノフォア構造をバックボーンに組み込んだDNA合成の最大の鍵となる二量体ユニットの合成法を確立することができた。今後は今回確立した合成法を用いて、種々のオリゴDNAの合成とフェロセン残基の導入を行い、そのハイブリダイゼーション特性の評価と電気化学特性の評価を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)